先日突然の大雨で、私が昔住んでいた地域に避難勧告が発令されました。
当然昔住んでいた身としては他人事とは思えず、携帯に緊急アナウンスが入ってくるたびにソワソワしていたのを思い出します。
その時ふと疑問に感じたことが、避難勧告ってどこまで危険な状況で、実際に避難しなければいけないのかどうかということです。
いざ現在自分の住んでいる地域に発令された場合に、どのように対応していくべきなのか知っておく必要がありますよね。
調べてみると、日本には「避難勧告(ひなんかんこく)」と「避難指示(ひなんしじ)」という二つの非難に関する発令が存在します。
今日はこれらの違いについて、解説していきたいと思います!
タイトルに挙げている「避難命令(ひなんめいれい)」ですが、現在日本には避難命令というものは存在しません。
避難勧告と避難指示について
それでは、避難勧告と避難指示はどう違うのでしょうか。
避難勧告とは、災害により対象となる地域の土地や建造物などに被害(破損や倒壊など)が発生する恐れがある場合に、地域の住民に対して行われる勧告のこと。
避難指示とは、災害により対象となる地域の土地や建造物などに被害(破損や倒壊など)が発生する恐れがある場合に、地域の住民に対して行われる指示のこと。
といったように、それぞれの言葉を調べてみると「勧告」「指示」という言葉以外に違いがないようです。
それでは勧告と指示を辞書で調べてみましょう。
勧告とは、当事者にこういう処置をした方が良いと公的なしかたで告げて勧めること。
指示とは、物事を指し示すこと、指図すること。
この通り、勧告よりも指示の方が強制力が高いことになります。
避難勧告とは、対象住民に対して避難した方が良いですよー、避難することをお勧めしますよーというニュアンス。
避難指示とは、対象住民に対して避難するように指図しますというニュアンス。
避難指示はどちらかというと命令に似ていますね。
また上記には日本には避難命令は存在しないと書きましたが、避難指示の次の段階に相当する処置は存在します。
それは「警戒区域」に指定してしまうということです。
警戒区域となった場合は、その地域への立ち入りが禁止され、立ち入った場合には何等かの罰則が与えられることとなります。
事実上の避難命令のようなものですね。
避難勧告と避難指示の基準
どのような場合に避難勧告や避難指示が発令されるかというと、明確な基準は定められていません。
それはなぜかというと、地域の立地条件によって被害状況は異なるからです。
発令される可能性のある災害としては、土砂災害・洪水・原子力災害・大規模な火災・地震・津波などです。
例えば、大雨で洪水の危険があるとなった場合でも、谷になっている地域と山の上にある地域とでは状況がかなり変わってきますよね。
同じ雨量でも大した問題にならない地域と大問題になる地域があるということです。
地域毎に、過去のデータから推測された設定値が設けられていることが多いようです。
その設定値を元に、市町村長の判断により発令されることとなります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
恥ずかしながら私は避難勧告より避難指示の方が重要性が高いということは知りませんでした。
とはいえ、避難勧告が発令されている時点でデータに基づいたある一定の危険状況であることには変わりありませんので、油断せず身構えることをお忘れなく。
ちなみに余談ですが、避難指示という言葉が誕生したのは、2016年12月26日だそうです。
こんなに最近だったとは驚きです・・・。