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フィギュアスケートの得点の付け方は3つのポイントで理解!

浅田真央選手、羽生弓弦選手の登場により、最近とても人気となっているフィギュアスケート

 

世界大会やオリンピックをトレビで見ている時、こっちの選手の方がミスなく上手だったのに得点が低い・・・どうしてだろう?

こんな風に感じたことがあるのではないでしょうか?

 

私も度々そう感じることがあったので、一体どんな得点の付け方をしているのだろうかと調べてみました!

最初に言っておきますが、想像以上に複雑です。(笑)

 

フィギュアの得点の付け方の3つのポイント

詳しく調べていくと大変複雑なフィギュアスケートの採点方法ですが、記事タイトルの通り大きくは3つのポイントを抑えると理解しやすいです。

①技術点

②構成点

③減点要素(ディダクション)

 

技術点とは、選手が行った技に対して付けられる点数。

構成点とは、全体の振り付けや音楽の解釈に対して付けられる点数。

そして減点、転倒や時間超過や演技中断などに対して付けられる点数。

 

これらの合計が各選手の得点となります。

それでは、それぞれの要素をもう少し詳しく見ていきましょう。

 

技術点

上に書いた通り、技に対して付けられる点数です。

ここでいう技とは、トリプルアクセルなどのジャンプや、コンビネーションなどのスピン等を指します。

 

実はフィギュアスケートの技にはそれぞれ基礎点というものが決まっています。

例えば、トリプルアクセルなら基礎点8.5、コンビネーションスピンならMAX3.0。

(ジャンプ以外の要素にはレベルが存在し、最大のレベル4で3.0点になります。)

 

この基礎点にGOEと呼ばれる「技の出来栄え」の評価を加味して、技術点が決定されます。

 

基礎点

基礎点についてもう少し詳しく見ていきます。

大きく2つ、「回転数」と「レベル」で分類されます。

トリプルアクセルが8.5点、ダブルアクセルが3.3点と、回転数による基礎点は全て決められています。

ここでいう回転数とは、「回転不足」を指します。

 

アンダーローテーション:1/4回転以上、1/2回転未満の不足
ダウングレード:1/2回転以上の不足

アンダーローテーションの場合は、基礎点の70%が与えられ、ダウングレードの場合は1回転少ないジャンプと同じ基礎点が与えられます。

 

トリプルアクセルと飛んだが1/4回転不足してしまったら8.5の70%で5.95、1/2回転以上不足してしまったらダブルアクセルと同じ3.3点になるということです。

 

続いてレベルについてですが、ジャンプ以外の全ての技にレベルが存在します。

国際スケート連盟が定めているいくつかの「工夫」、これがいくつ含まれていたかによってレベルが変わります

工夫がなかった場合:レベルB
1つの工夫がされていた場合:レベル1
2つの工夫がされていた場合:レベル2
3つの工夫がされていた場合:レベル3
4つ以上の工夫がされていた場合:レベル4
となり、レベル4が最大です。

 

出来栄え(GOE)

ゲオじゃないですよ?

Grade Of Executionの略です。

 

直訳すると実行のグレードという意味。

最大9人いる演技審判による、-3~+3の7段階の出来栄え評価です。

公平性を保つためか、各審判の出した評価の内、一番高い評価と一番低い評価を除いた平均値を取ります。

平均が+2だったら+2点になるわけではなく、これも各技毎にGOEの得点係数が決められています。

 

例えばダブルアクセルの場合はGOE評価+2で1.0点。

4人の演技審判がいて、-3、+2、+2、+3という評価だった場合、最低と最高の-3+3が除外、残りの二つの平均が+2となるので+1.0点、ダブルアクセルの基礎点が3.3点なので回転不足がなければ4.3点、こうゆう点数の付け方になります。

 

各得点の基礎点とGEOの得点係数については、Wikiが見やすくまとめてくれています。
⇒フィギュア得点一覧表はこちら(目次1.8要素の得点)
※基礎点Vとは、回転不足またはエッジエラーによる1段階減点
※基礎点V1とは、回転不足とエッジエラーによる2段階減点

 

構成点

続いて構成点ですが、以下の項目により評価されます。

①スケート自体のテクニック(SS)
②技の繋ぎ(TR)
③動作、演技力(PE)
④振り付け、構成(CH)
⑤音楽の解釈(IN)

 

①はスピード感やスケートのキレ、滑らかさなど。

②はスムーズに違和感なく技と技が繋げているかなど。

③は身のこなしや変化、音に合っているかなど。

④はプログラム全体への評価、オリジナル性や目線の動きなど。

⑤は音楽の雰囲気に合わせた動きになっているかなど。

こんなところでしょうか。

 

この5項目を最大10点の0.25点刻みで評価し、下記表の係数に掛けた合計点が構成点となる。

 

種目 SS TR PE CH IN
男子SP 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0
男子FS 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0
ペア・女子SP 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8
ペア・女子FS 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6

 

これを見ると、男子と女子の得点は比較できないということがわかりますね。

男子・女子といえどプロの世界、同じ採点をされていると思っていたので驚きました。

 

減点(ディダクション)

スポーツ競技なので当然ですが、禁止されている違反行為が存在します。

それらを行ったしまった場合の減点ということですね。

 

少しわかりづらいですが、転倒も違反行為になります。

厳密には、「コントロールを失い、エッジ以外の部分で体重を支える」という違反行為に触れてしまうのです。

 

転倒:1~2回は1回につき-1.0点、3~4回は-2.0点、5回目以降は1回につき-3.0点の減点
時間超過、不足:5秒毎に-1.0点
小道具の使用などの衣装違反:-1.0点
ペア要素での落下:1回につき-1.0点
10秒以上の中断:10秒毎に-1.0点

 

まとめ

上記の全ての要素の合計がその選手の得点になるということです。

さて、いかがでしたでしょうか?

あなたが思っていた以上に複雑だったのではないでしょうか。

私は調べていてあまりの複雑さにびっくりしました。(笑)

 

でも疑問は解決出来たのではないかと思います。

1度2度転んで-1点されても、基礎点の高いジャンプやスピンと取り入れている選手の方が結果的に得点が高くなるはずなんです。

 

この記事を最後まで読んでくれたあなたは、明日からフィギュアスケート鑑賞がより楽しくなることと思います^^

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