ノーベル平和賞受賞者の劉暁波さんがガンにより亡くなられたことについて、中国政府が国外での治療を認めなかったということで話題となっています。
劉暁波さんが何をされて受賞されたのか、また他にはどんなことをして受賞されたどんな人がいるのかも気になりますが、そもそもノーベル平和賞とはどのような定義で決められているものなのかご存じですか?
読んで字の如く、世の中が平和になるようなことをした人や団体、もしくは平和になるような活動に取り組んでいる人や団体、といったようなふわっとしたイメージしか持っていないのではないでしょうか。
今回は、今更人にも聞けないようなそんな内容について触れていきたいと思います。
ノーベル賞とは
1901年から開始した世界的に名誉な賞であるノーベル賞ですが、アルフレッド・ノーベルというダイナマイト発明者の遺言によって始動しています。
当時ノーベルはダイナマイトなどの爆薬の生産・販売により巨額の富を得ましたが、爆薬により得た金銭には一部では批判の声も挙がっていました。
そんなこともあってか、ノーベルは自身の遺言に、「私の財産を安全な有価証券に投資して継続される基金を設立し、その毎年の利子を人類のために最大に貢献した人に分配する」といった内容を記載しました。
その後ノーベルの意思を受け継いだ人により、ノーベル財団という組織が結成されノーベル賞が誕生しました。
なんとこのノーベルの財産ですが、1896年の死去の時点で3100万スウェーデンクローナ(日本円で約4億5000万円)!
現在の価値に換算するとなんと約200億だそうです。
200億とかいわれると、もはや私のような一般人にはよくわかりません。(笑)
ノーベル賞には「物理学」「化学」「生理学・医学」「文学」「平和」「経済学」の6部門が存在します。
この分野の中で、貢献度MAXだと判断された人に賞と賞金が与えらえるということです。
なんと驚くことに、受賞者の賞金は約1億円。(ノーベル財団の資産状況や利率により変動あり)
これが6部門あるということは年間約6億円。
ノーベルの遺言をわかりやすくいえば、「私の財産により発生する利子を人々の役に立った人にあげなさい」となるので、毎年6億円近い利子が発生しているということでしょうか・・・?
(調べていると、ノーベル財団がそのほかの資金繰りも行っているようですが事実確認は出来ていないでしょう。)
ノーベル平和賞とは
ノーベル賞についてある程度わかったところで本題に入ります。
それではノーベル賞の中の1部門、平和賞とはどのようなものなのでしょうか。
これについても遺言に残されており、「国家間の友好関係、軍備の削減・廃止、及び平和会議の開催・推進のために最大・最善の貢献をした人物・団体」とされています。
しかしここ最近では広い意味で平和というワードを捉え、ノーベルの遺言のような内容に加えて人権問題の解決・慈善事業・環境保全などの分野でも授与されている。
またほかの部門とは異なり、団体への授与が存在することも特徴の一つです。
現地時間12月10日午後1時に授賞式が行われます。
ノーベル平和賞の選定方法
本来ノーベル賞とはノーベルの出身地であるスウェーデンで行われますが、ノルウェーとの平和を願っていたこともあり平和賞のみノルウェーで行われます。
したがって、本来であればスウェーデン政府が認定するところ、平和賞のみノルウェー政府により決定されます。
厳密にいうとノルウェー政府から任命されている、政治的に独立した組織「ノルウェー・ノーベル委員会」が行います。
ノルウェー・ノーベル委員会が各国に手紙を送り、各国から推薦された候補者から選ばれます。
ちなみにですが、個人の場合は生存していることが条件だそうです。
ノーベル平和賞の日本人受賞者
1901年からノーベル平和賞が開始していますが、日本人で個人で受賞された人は現在までに1974年の佐藤栄作さんのみです。
非核三原則の提唱や、沖縄返還で有名な元内閣総理大臣ですね!
まとめ
以上、本日はノーベル平和賞についてでした。
スウェーデンとノルウェーの平和を願い、平和賞のみノルウェーで行われるというあたり、なかなか深イイ話ですね。
今後も世の中の平和のために活躍してくれる人が出てくることを祈っています。
ただし、いくら偉くて力のある人だとしても個人で出来ることには限界があります。
大切なのは私も含め国民一人一人が平和について考え行動を起こすことだと思います。
ノーベル平和賞を受賞することは大変難しいことですが、そんな受賞者にも負けないくらいの気持ちで平和について考えていけるといいですね^^